2009年11月25日水曜日

プロの仕事

先週 東京都が主催する「福祉保健を考えるセミナー」が「もっと知ろう!福祉サービス第三者評価 調べてみよう!それぞれのサービス」というテーマで開催されました。私も「福祉サービス第三者評価の活用~それぞれの立場から~」というパネルディスカッションに 福祉サービス第三者評価者の立場で パネリストとして参加しました。
ディスカッションは 2か所の特養の実際の評価結果を比較するという形で進められました。双方とも たいへん優れた取り組みを行っている施設で 評価結果も上々です。しかし 評価の内容 特に講評(コメント)を詳細に比べてみると 大きな違いがあります。
たとえば「移動の支援」という項目についてみると 一方のコメントは
「入所時に作成される『施設利用者個人台帳』や担当ケアマネージャーによるアセスメントシートに、在宅での移動方法について詳細に記載され、入所後にも安楽・安全に移動して頂けるよう活用している。それに基づいて機能訓練指導員を中心とした各専門職が連携を取り、利用者の身体状況の変化に応じて本人や家族と共に相談・検討し日々の支援に反映している」
というのに対し もう一方のコメントは
良い姿勢が保たれるように理学療法士が確認して、利用者の状況に合った車椅子を用意している。また、車椅子のクッション、離床センサー等の福祉用具についてもミーティング時に検討し、適切なものを選択・導入している。歩行介助においてもリハビリを意識した移動を心掛け、身体状況によっては2人で介助する体制を整えたり、準職員に対する研修や用具の定期点検を実施して、移動時の安全確保に努めている」
と記述されています。
明らかに 後者の講評のほうが「具体的で明確だ」と お分かりになるでしょう。
これが評価者の力量の差です。「プロの仕事か否か」は 如実に表われるものです。

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