2011年8月29日月曜日

研修・セミナーに参加して何が得られるのか

27・28日と長野県小諸市・佐久市で開催された地域ケア研修会に講師として参加しました。
高峰高原の清澄な空気のなか これからの地域包括ケアや住まい・お泊りデイのありかたについて 多くの示唆が得られた貴重な2日間でした。
今回に限らずシンポジウムや討論の場で感じるのは せっかく素晴らしい論点が示されたにもかかわらず なかなか議論が深まらないもどかしさです。
日本人は欧米人のようにディベート教育を受ける機会がなく議論下手で 反論や疑義の提示にためらいを感じがちになるというのもその理由のひとつですが それだけではないでしょう。
テーマが明確な議論においてシンポジストが示すべきもの 参加者がそこから受け取るべきものは「結論」ではないはずです。
「なにを」根拠に(めざして)そう考えるのか
「なぜ」他と異なった意見を持っているのか
を明確にすることが大切なのです。
私たちが事業経営の中で求めなくてはならないのは インフォメーション(information)ではなくインテリジェンス(intelligence)です。
日本語では両方とも「情報」という訳語となってしまいますが 後者は前者を価値判断(何をめざしているのか)に基づいて処理し使用するものです。
安直に「How to」を求めてセミナーや研修会に参加しても得られるものはごくわずかです。経営者や専門家には「What to」と「WHY」を常に問いかけていく姿勢が欠かせません。