2009年9月16日水曜日

新厚生労働大臣に「ミスター年金」

新政権の厚生労働大臣に長妻昭氏が決定しました。
同氏の国会における「消えた年金」問題への切り込みは鋭く 民主党躍進の原動力の一因となったことは疑いありません。そういう意味では 官僚からは不安や懸念の声が上がるでしょうが 厚労相就任に違和感を抱く国民は そう多くはないでしょう。
ご承知のように 厚生労働省の所管は多岐にわたっており 社会保障の分野に限っても年金だけが課題ではありません。長妻氏の介護分野についての言及は寡聞のため うかがい知ることはできません。
「すべての課題に精通している政治家をトップに」とは思いませんが 就任後の方針には注目せざるを得ません。不正や無駄の追及は 透明な行政に欠かせないもので大いに結構ですが それだけで国民への責任は果たせません。
喫緊の課題である医療・介護の先行きを速やかに明らかにしてもらうこと「破壊」ではなく「創造」的な厚生労働行政の確立を望んでやみません。

2009年9月8日火曜日

介護疲れの夫の殺人未遂の裁判員裁判がスタート

先月から いよいよ裁判員裁判がスタートしました。
本日 山口地裁では「介護疲れ」が動機で夫が妻を刺したとされる殺人未遂事件の審理が始まりました。
殺人未遂罪で起訴されたのは 山口県周南市の63歳の無職の夫です。起訴状によると 5月15日午前2時10分ごろ 自宅寝室のベッドで寝ていた妻(60歳)の首を包丁で1回刺して殺害しようとした疑いが持たれています。
被告は長年にわたり被害者の介護を続ける中で犯行に及び 犯行後 自殺も図ったとされています。被告の弁護人は 殺意を含め事実関係は争わず 被告に有利な事情をくみ取るよう求める構えで 執行猶予を求めるものと思われます。
これに対し 検察側は 同種事件の発生を防ぐためにも 刑を軽くすべきでないなどと主張するとみられます。
事実関係には争いがないため 争点は量刑ということになります。
一般市民から選ばれた裁判員が 介護問題と向き合いながら 裁判官とともにどう考え どのような判決を出すのか注目されます。
判決は 明日午後 言い渡されます。