2010年2月18日木曜日

介護職に技能検定

咋日の日本経済新聞の1面に「介護や観光 働く技能にお墨付き 11年度にも検定制度」という見出しが躍りました。
「働き手の実務能力を業種ごとに客観評価する新たな検定制度が2011年度にも創設される見通しだ。『介護』や『観光』など雇用拡大が見込める分野で 業界ごとに実務経験などを加味した能力水準を定め 再就職や転職に生かせる仕組みをつくる。…厚生労働省は制度導入を後押しし 雇用市場の活性化につなげる。日本の労働市場では 弁護士や医師など業務を担うのに必要な資格はあるが 労働者が持つ実務面での技能などを評価する取り組みは進んでいない。例えば介護分野では介護福祉士などの資格があるが 実務の未経験者も介護現場で経験を積んだ人も資格は同一だ。技能評価の新制度は 特定の業界内で共通して必要とされる知識や技能について統一的な基準を設けるもの。検定での評価は転職などの際の『お墨付き』と位置付けられる…」
というものです。
もっともな内容ですが キャリアパスもこれからという介護業界では まず介護職の評価基準やキャリアアップのステップ(キャリアラダー)を 個々の事業者レベルではなく 業界レベルで議論構築するのが先決だと思われます。
まず 医療からはじめてもらうのが 顧客の立場からも望ましいですね。

2010年2月10日水曜日

制度を超える事業展開が介護事業者自立の条件

本日の日本経済新聞によると ニチイ学館の2010年3月期(通期)連結業績予想数値の修正が発表され「損益は上方修正 売上は下方修正」されたということです。
プラス要因は「ヘルパー養成事業の好調さ」「居宅介護支援・訪問介護・通所介護の収益性の改善」
マイナス要因は「訪問介護の利用者の伸び悩み」
だということです。
「プラス報酬改定」と「景気後退」が利益を押し上げ かつ売上をダウンさせた といってもいいでしょう。
「準市場」の宿命といってしまえば 身も蓋もありません。
業界のリーディングカンパニーにしてこの状況です。あとは「推して知るべし…」なのでしょうか。
産業化に向けた ひとつの課題がここにもあります。

2010年2月8日月曜日

金曜の夜に議論して…

ウィンストン・チャーチルの「実際のところ 民主主義は最悪の政治形態と言うことができる。これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば だが…」は あまりにも有名です。
たしかに 民主主義のプロセスは「隔靴掻痒」といえます。
論点をはずれた発言や議論の蒸し返しに 辟易することもままあるものです。
しかし議論を重ねていけば「話せばわかる」ことや「なんだ 同じことを考えていたのか」という思いにいたることも少なくありません。
地位や立場が発言を拘束するなら その枠を取り払ってみる機会を設ける努力をしてみることも無駄ではないはずです。
「声の大きい人」が支配するのではなく 時間はかかっても「手段が目的化」しない ホットでかつクールな論議が継続的にできれば「モアベター」(「小森のおばちゃま」語ですが通じるかな?)な世の中になるのでは と感じました。

2010年2月4日木曜日

アーティストの心意気

一昨日(2月2日)岡山市内で 「特定非営利活動法人AMDA」理事長で医師の菅波茂氏と お目にかかる機会を得ました。
AMDA(本部:岡山市)は 災害や紛争発生時に多国籍医師団を結成し 医療・保健衛生分野を中心とした緊急人道支援活動を展開するNGOです。
ハイチ地震に対しても いちはやく緊急医療支援チームを派遣したことは 報道を通じてご存知の方も多いでしょう。
菅波理事長のお話は どれも楽しくしかも示唆に富むもので たいへん有意義な時間を過ごすことができました。
その中で菅波理事長は 「人道支援活動ボランティアはアートだ」 とおっしゃいました。
被災地に入るまでの手配はなんとかできるが その後のことはすべて白紙。
活動をどのように展開するかは 個人個人が 現地の状況やニーズを見極め あたかもキャンバスに絵を描くように創造していくものだ。
という意味です。
このお話が私の心に響いたのは 事業や介護・福祉の日々の活動も同じことだと感じられたからです。
“art” の語源は ラテン語の 「技術」 を意味する “ars” にあります。
経営者も現場の職員も アーティストの心意気を忘れずにいたいものです。