2011年10月21日金曜日

失言よりも罪深い発言

昨日の「天使人語」は井上靖『氷壁』から 山で落命した主人公に目をかけていた上司が悼辞で「ばかめが!」と締めくくるくだりを引用しました。
言うまでもなく平野達男復興大臣の「失言」について「言葉をめぐる空気がどうも息苦しい」という感想を述べたものです。私も同感です。
一方 本日の閣議後の記者会見で小宮山洋子厚生労働大臣は 民主党の介護労働者の賃金を月額4万円引き上げる方針について「現在も堅持されており 目標として否定されたものではない」との認識を示したそうです。
また「介護職員処遇改善交付金の形で続けるのか 介護報酬の中に組み込むのかどちらにするかは決めていない」と述べたとも伝えられています。
13日の介護保険部会・17日の給付費分科会を見る限り とてもそのような雰囲気ではありません。
もしこの発言を額面通り受け取れば 民主党は「普天間問題」と同じ未熟さをいまだに抱えていると思わざるを得ません。
「政治主導」に期待するのは八方美人ではありません。
どんなに厳しい判断でも 合理的で透明なプロセスを経ていれば 従うのが民主主義です。
こんな当たり前なことを疑うのであれば 事業者ばかりか何より国民を愚弄しているとしか言いようがありません。